肛門外科 komon
痔の種類
痔核（いぼ痔）
痔の中で最も多いのが痔核（いぼ痔）です。痔核の正体は肛門の静脈が膨らんでできた静脈瘤で、いぼができる場所によって外痔核と内痔核の2種類に分けられます。
主な症状は出血・脱出・疼痛です。
症状が１つでもあれば受診してください。
外痔核
皮膚と粘膜の境界線より外側に痔核ができたものを外痔核といいます。外痔核は内痔核と違い問題になることは少ないですが、肛門外に血豆が出来た状態（血栓性外痔核）になると痛みを起こします。
手術が必要な場合でも局所麻酔でこの血豆を取り除き、数回通院するだけで治すことができます。
内痔核
内痔核は、歯状線よりも内側にあるために基本的に痛みはないものの、排便時に出血が生じやすく、大量の出血をすることもあります。痔核が大きくなると、肛門外に脱出する例もあります。
症状の軽いうちは自然に肛門内に戻りますが、悪化すると出たまま戻らなくなります。
内痔核の進行と症状
| Ⅰ度 | 排便時に出血はあるが、痛みはない |
|---|---|
| Ⅱ度 | 排便時に出血や脱出はあるものの、もとに戻る状態 |
| Ⅲ度 | 排便時に脱出し、排便後も出たままの状 |
| Ⅳ度 | 脱出したままで戻せない |
日帰り手術
吸引式痔核結紮術なら通院での治療が可能です。吸引式痔核結紮術（じかくけっさつ術）
専門器具で内痔核を吸引して、いぼ痔の根本に輪ゴムをかけ、縛る方法です。縛って血流を遮断し痔核を縮小させます。縮小した痔核はやがて自然に脱落します。
粘膜麻酔の軟膏を塗って施術を行いますし、内痔核が出来る場所には痛みを感じる神経がありませんので痛みはほとんどありません。
また、短時間（数分）で処置できるため入院の必要は無く外来で対応可能です。
手術の費用
保険診療の場合で、1回約5,000円（3割負担）になります。※痔は早期の治療が望ましいとされていますので、できるだけ早い受診をおすすめします。